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運輸の安全性の向上のための「鉄道事業法等の一部を改正する法律」が平成18年10月1日に施行され、鉄道事業者に対する「輸送の安全の確保」に関する義務付けが強化されました。この安全報告書は、同法の第19条の4(鉄道事業者による安全報告書の公表)に基づき、公表するものです。 |
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1. はじめに
当社は、黒部川第四発電所の竣工後、中部山岳国立公園内にある黒部ダムを多くの方々に観光していただくため、黒部ダムまでの交通手段として関電トンネル無軌条電車(扇沢、黒部ダム間6.1km)を昭和38年4月30日付で地方鉄道業(当時)の免許を得て、昭和39年8月1日から運輸営業を開始し、以来、約42年間で延べ約4991万人のお客さまにご利用いただいております。(平成19年3月末現在)
さて、平成18年10月1日に改正鉄道事業法が施行され、鉄道事業者に対する「輸送の安全の確保」に関する義務付けが強化されました。これに伴い、当社は、安全最優先の意識の徹底とそれを実行する安全管理の体制、方法等を定めた「安全管理規程」の制定および「安全統括管理者」「運転管理者」等の選任を行いました。また、輸送の安全の確保に関する取組みを具体化する仕組みとして「安全統括管理者」や「運転管理者」等で構成する「輸送の安全の確保に関する事業計画検討会議」を設け、当該会議において「輸送の安全確保に関する事業計画」を策定するとともに、計画の実施状況を毎月、確認することにより、輸送の安全確保の実現に努めてまいりました。
平成19年度につきましても、以下の取り組みを通じ、輸送の安全確保に全力を挙げて取り組んでおります。
- 輸送の安全を確保するために、事業の運営方針、事業の実施および管理の体制、方法を定めた安全管理規程を遵守するとともに、鉄道事業法その他の輸送の安全確保に関する法令等を遵守した上で、安全管理体制を確固たるものとし、輸送の安全の水準の維持および向上を図る。
- 輸送の安全確保に向け、運転士の資質等の管理および設備、車両の整備、点検、運用を厳重かつ綿密に実施することにより事故防止に万全を期する。
- 観光客の安全確保のため、あらゆる角度から検証し、安全であることを確認する。
- 災害時対策の構築においては、関係箇所と共同で対処可能な体制を構築し、万全を期する。
この報告書では、改正鉄道事業法に基づき、当社の輸送の安全の確保についての取組みや実績等を公表しております。この報告書に対するご意見やご助言などを賜ることができれば、幸いに存じます。
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2. 輸送の安全確保に関する基本的な方針
2.1 安全基本方針
当社は、輸送の安全を確保するための管理の方針その他事業活動に関する基本的な方針を行動規範として次のとおり定め、経営層および従業員一人ひとりが、全ての事業活動において安全確保を最優先とする意識を持って行動しております。
安全に係る行動規範
- [基本姿勢]
役員および従業員は、常に関西電力グループの一員としての自覚をもち、品位を保つとともに、社会的良識をわきまえて行動します。また、業務遂行に当たっては、安全の確保を最優先に、関連する法令、企業倫理および社内ルールを遵守して、職務に専念し、お客さま満足ために自らの最善を尽くします。
- [輸送の安全の確保]
- 安全の確保がすべての業務運営の大前提であることを認識し、安全に関する法令やルール等を遵守するとともに、すべての行動において安全確保を最優先させます。
- 事故災害、不具合につながる要因を把握し、その未然防止に努め、万が一事故や災害が発生した場合には、迅速な救護と復旧に努めます。
- 業務遂行に当たっては、品質を維持向上するため、業務内容やルールを継続的に改善していきます。
- お客さまのご要望やご相談に対しては、誠実、迅速かつ的確に対応します。
2.2 安全目標
| 区分 |
平成18年度の取組 |
平成19年度の目標 |
備考 |
| 目標 |
実績 |
| お客さまの安全輸送 |
「鉄道運転事故件数」を0件とする。 |
0件 |
0件 |
鉄道事故等報告規則第三条一項 |
「輸送障害件数」を0件とする。
(県道扇沢大町線雨量規制による通行止めを除く) |
1件 |
0件 |
鉄道事故等報告規則第三条三項 |
| 安全輸送のための設備事故防止 |
「電気事故件数」を0件とする。 |
0件 |
0件 |
鉄道事故等報告規則第三条四項 |
| 「車輌障害件数」を0件とする。 |
0件 |
0件 |
社内基準*1 |
(注釈)*1 車輌故障に起因し10分以上の運転支障を生じたもの
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3. 輸送の安全の実態
3.1 平成18年度に発生した鉄道運転事故等と再発防止措置
- 鉄道運転事故
平成18年度に、発生した鉄道運転事故はありませんでした。
- 輸送障害
平成18年度に、下表の3件の輸送障害が発生しました。
| 月日 |
原因・様相 |
運休便数 |
再発防止策 |
備考 |
| 4月21日 |
降雪および低温で、トロリー線に氷着が発生したことによる列車走行不能。 |
2便 |
気象情報の事前把握により氷着対策要員を確保し非常事態に備える。 |
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| 7月19日 |
扇沢駅へのアクセス道路、県道扇沢大町線(45号線)が雨量規制により通行止めとなったことによる運行不能。 |
28便 |
特になし |
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| 7月25日 |
同上 |
20便 |
同上 |
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- その他
平成18年8月15日、黒部ダム駅発最終トロリーバスが発車直後のカーブで、ポールスタンド*2と思われる様相により緊急停止し、お客さま1名が左右の手を挫傷されました。
再発防止として、緊急時の制動方法について運転士全員に応急訓練を実施するとともに、年2回実施する運転技能再確認においても制動訓練の項目を追加し、実施することといたしました。また、平成19年度に、不具合発生場所のトロリー線設備の改善を図ることとしました。
(注釈)*2 ポールスタンドとは、トロリーバスの集電装置のトロリーポールが、走行中に何らかの衝撃等によりトロリー線から外れること。
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4. 重点安全施策の内容と進捗
4.1 重点安全施策
- 平成18年度の取組み
- a 安全活動
お客さまを安全に輸送するという重要な使命を遂行するため、安全最優先の組織風土の定着を図るべく、下表の安全活動を推し進めました。
| 実施項目 |
実施した内容 |
| 安全管理基盤の整備 |
・安全管理体制の充実 |
・安全衛生委員会の適正な実施について継続的にチェックして適正な安全管理体制を図りました。
・事業場トップによる安全表明を定期的に周知し安全意識の徹底を図りました。 |
| ・安全に対する当事者意識の徹底 |
・毎月、各役職者およびQCサークルによる安全に関する提言を、社内Webサイトに掲載し安全意識の向上を図りました。
・ヒューマンファクタートレーニングを実施し、安全に対する当事者意識の向上を図りました。
・「安全最優先」を定期的に再確認する機会を設け、個々人の安全意識を喚起する取組みを実施し、従業員一人ひとりの意識の中で「安全最優先」の定着を図りました。 |
| ・重点指向による日常安全運転管理の徹底 |
・事故想定訓練、関電トンネル無軌条電車運転技能再確認ならびに各部門の教育等重点志向で実施し、安全運転管理に努めました。 |
| ・運転士健康管理方法の見直し |
・運転士の健康管理方法について他社をベンチマーキングし、お客さまの安全をあずかる運転士の健康管理方法の見直しを実施しました。 |
- b 設備安全整備
お客さまの安全輸送を確実に実施できる信頼ある設備形成を目指し、関電トンネル無軌条電車設備に関する主な安全対策工事を下表の通り実施しました。
| 目的 |
工事件名 |
進捗 |
H19年度計画 |
| トンネル事故災害防止 |
関電トンネル覆工背面空洞安全対策工事 |
H18年度分完了 |
継続実施 |
| 1号坑口上部法面点検工事 |
計画通り完了 |
点検結果のフォロー |
| 関電トンネル内監視カメラ増設工事 |
計画通り完了 |
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| 駅構内事故災害防止 |
扇沢駅舎降車ホーム屋根他修繕工事 |
計画通り完了 |
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| 黒部ダム駅トンネル覆工背面空洞部調査工事 |
計画通り完了 |
点検結果のフォロー |
| 電気設備保全 |
扇沢駅所内変圧器他取替工事 |
計画通り完了 |
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- 平成19年度の取組み
- a 安全活動
平成19年度においても平成18年度同様、「安全管理基盤の整備」を重点項目として次の項目について展開し取り組みます。
・安全管理体制の充実
・安全に関する当事者意識の徹底
・重点指向による日常安全運転管理の徹底
- b 設備安全整備
平成19年度に計画実施する主な安全対策工事は下表の通りです。
| 目的 |
工事件名 |
実施予定
時期 |
備考 |
| トンネル事故災害防止 |
関電トンネル覆工背面空洞安全対策工事 |
H19/12
〜H20/3 |
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| 1号坑口上部法面安全対策工事 |
H19/9
〜H19/12 |
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| 駅構内事故災害防止 |
黒部ダム駅トンネル覆工背面空洞安全対策工事 |
H19/12
〜H20/1 |
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| 電車線事故災害防止 |
トロリー線カーブランナー安全対策工事 |
H20/2
〜H20/3 |
ポールスタンド対策 |
| 電気設備保全 |
1号トンネル配電線取替工事 |
H19/12 |
設備老朽化・トンネル火災延焼防止対策 |
| 赤沢保安開閉装置改良工事 |
H20/1 |
設備老朽化対策 |
| 黒部ダム駅保安開閉装置改良工事 |
H20/1 |
設備老朽化対策 |
| 扇沢D信号工事車輌統制装置改良工事 |
H19/6
〜H19/10 |
設備老朽化対策 |
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5. 安全管理体制
5.1 安全管理体制
- 安全管理体制概要図

- 主な管理者と役割
| ・総務室長 |
輸送の安全の確保に関する取組みに対し必要な支援を行う。 |
| ・黒四管理事務所長 |
黒四管理事務所業務を計画的に遂行し、総合的かつ効率的な運営を図るとともに所内各職位の業務遂行を指導監督する。 |
| ・運輸課長 |
所長の命を受け、課員を指導監督して所管(電気設備、土木設備および建築物の設計、工事、保守。無軌条電車等の運輸、運転、保守。)業務を計画的に遂行する。ただし、輸送の安全に関する業務については、安全統括管理者の職務を行う上での指示、指導、助言を受けた場合、これに基づき遂行する。 |
・安全統括管理者
(運輸長) |
輸送の安全の確保に関する業務を統括管理する。 |
| ・運転管理者(運輸主任) |
安全統括管理者の指揮の下、運転に関する事項を統括する。 |
・乗務員指導管理者
(運転区長) |
運転管理者の指揮の下、乗務員の資質の保持に関する事項を遂行する。 |
5.2 安全管理方法
- 安全管理規程の制定および安全統括管理者等の届け出
平成18年10月1日、輸送の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律(平成18年10月1日施行)に基づき、「関電トンネル無軌条電車 安全管理規程」の制定を行なうとともに、「安全統括管理者」および「運転管理者」の選任を行い、平成18年11月2日、国土交通大臣に届け出いたしました。
本規程および安全管理体制に基づき、関電トンネル無軌条電車の更なる安全輸送の向上に取り組んでまいります。
- 「輸送の安全の確保に関する事業計画検討会議」の実施
関電トンネル無軌条電車の輸送の安全、設備構築・保全、予算および要員に関する方針、実施施策等の検討、実施状況の確認および安全に関する情報交換を行う「輸送の安全の確保に関する事業計画検討会議」を開催し、関電トンネル無軌条電車の安全運行に努めています。
| 区分 |
内容 |
会議構成員 |
備考 |
年次会議
(1回/年) |
・年次業務報告
・年度計画 等 |
総務室長、黒四管理事務所長、
運輸課長 他 |
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| 安全統括管理者、運転管理者 他 |
月次会議
(1回/月) |
・月次報告
・業務改善、課題の検討
・情報交換 等 |
黒四管理事務所長、運輸課長 他 |
|
| 安全統括管理者、運転管理者 他 |
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7. お客さま、関係者との連携
- “お客さまの声”活動の実施
扇沢および黒部ダム駅構内にて、お客さまのご意見やご要望をお聞きする投函箱を設置して、利用していただいたお客さまの声を広くお聞きする“お客さまの声“活動を展開しています。これまでに数多くのご意見やご要望を頂戴しています。
- 立山黒部アルペンルート関係事業者との連携強化
立山黒部アルペンルートの関係事業者とは、情報の共有化、連携強化をはかるとともに、関電トンネルトロリーバスの乗り継ぎである黒部湖駅から立山駅間を運行する立山黒部貫光株式会社とは、お客さまの円滑な輸送を行えるよう旅客管理システムの開発、導入をおこなうとともに、情報交換に努め、お客さまの安全輸送、サービスに努めています。
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8. 安全報告書等に対するご意見
安全報告書へのご意見やお問い合わせをはじめ、関電トンネル無軌条電車に関するご意見、各種お問い合わせは、関西電力(株)黒四管理事務所がお受けいたしております。なお、お客さまの個人情報、お寄せいただいた内容は、弊社個人情報保護方針にのっとり、厳重に取扱います。
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関西電力(株)黒四管理事務所 (〒398-0001 長野県大町市平2010-17)
庶務課TEL:0261-22-0800 FAX:0261-22-6964
運輸課(扇沢駅)TEL:0261-22-2526 FAX:0261-22-2527
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